皆川博子「たまご猫」

たまご猫 (ハヤカワ文庫JA)

たまご猫 (ハヤカワ文庫JA)

今日読んだ本。幻想小説の短編10篇が収録されている。
たまご型のガラス細工に閉じ込められた猫だとか、漆塗りの朱色の座敷牢だとか、割符だとか、そういうモチーフ自体は好きではある。
でも、小説として好きだと思ったのは、次の3篇。
「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」は最初、作品の意味がわからなかったけれど、後半になって謎が判明。不思議で美しい話。
「雪物語」も同じような要素があって好きな話だった。卓郎たちのこの後が気になる。
「骨董屋」は、なんだか読んだ覚えがあるような?ラストに希望があるところが良かった。違うのかな。逆も解釈もあるか。私は希望だと受け取った。