ヴェルヌ「十五少年漂流記」

読書の秋ですね。
読み終わった人から譲り受けて、「十五少年漂流記」を読みました。
子どもの頃に読んだことあるかな?と考えてみても思い出せず、読んでみたらやっぱり記憶にない内容でした。有名だから勝手に読んだ気になっていたみたいです。
無人島に漂流してしまった少年たちの、知恵と勇気、健気さ。
大人でもハラハラどきどきしながら楽しく読めました。面白かったです。
でも、この児童小説は、日本では大ヒットしましたが、欧米ではあまり受けなかったそうです。原作の文章はだらだらとしていて退屈なんだそうです。
それを戦後の日本に翻訳した森田思軒は、フランス語から英語に翻訳されたものをさらに日本語にするという重訳をし、その課程で文章が改良されてもともとの面白い物語の筋がいきてきて名作になったようです。
私が読んだものは波多野完治訳のもの。英語訳とフランス語訳を照らし合わせながら翻訳されたそうです。
他にも子どもの頃に読んでおくべきだった名作がいっぱいあるんだろうな。今からでも色々読んでいきたいです。
 ※私が読んだのは「改版」と書かれてないのですが、同じ訳者なのでこれを紹介。
十五少年漂流記
著者:ジュール・ヴェルヌ
訳者:波多野完治
出版社:新潮社
発行日:昭和26年11月18日