桐野夏生「魂萌え!」

読み終わった人から譲り受けて、桐野夏生著「魂萌え!」を読みました。
夫に突然先立たれた59歳の主婦が主人公。
年齢的にも経験的にも主人公に到底追いついていないので、自分と重ねて読むのには無理がありましたが、きっとこの年齢の人たちが読むとリアルな人間模様なんだろうなあとは感じました。
主人公の息子を筆頭に、主人公を取り巻く身勝手な人々と、傷つけられても反論せずに黙り込んでしまうタチの主人公に苛々。
こんな苛々したまま投げ出しても消化不良だ、と思い、また、面白いには面白いので、最後まで読みました。
そうしたら、すっきりとした読後感。納得してしまう。
ちゃんと結末まで読んでよかった。
 
著者:桐野夏生
出版社:新潮社
発行日:2006年12月1日(新潮文庫)