田辺聖子「鏡をみてはいけません」

読み終わった人から譲り受けて、田辺聖子著「鏡をみてはいけません」を読みました。
朝ごはんを一緒に美味しく食べられる人と暮らすため、バツイチ子持ち小姑付の男性の家に、住み込んだ主人公。絵本作家という仕事に打ち込んだり、彼を取り巻く女性との人間関係で苛立ったり、子どもと触れ合ったり。そして、美味しそうなごはんの描写!
最初、いかにも「女流作家!」という感じの文体に戸惑いましたが、段々と慣れていきました。それよりも大阪弁の文章が、たまにわかりにくいところがあり。意味がはっきりわからないまま流しちゃったりしました。活字になると伝わりにくいものなんだなあ。
美味しいごはんが食べたくなる、素朴だけれどほかほかあったかいお話でした。

著者:田辺聖子
出版社:集英社
発行日:1999年9月25日(集英社文庫)